TFSでJavaのビルド環境構築 in 2012 その9:各種チェックのエラー有無判定とJarファイル作成

今まで行ってきた各種チェックのエラー有無判定とJarファイル作成部分についてです。

何も考えずにJUnit/CheckStyle/FindBugsを使うと
 ・JUnit/CheckStyleでエラー検知したら、それ以降の処理が実行されなかった
  →「FindBugsのレポートが作られない」とか。
 ・FindBugsでエラー検知したのに、ビルドエラーにできない
といったことになります。
これだと、エラーを見逃してしまうことになるので、
 ・エラーチェックは全て実行する
 ・何かしらエラーを検知した場合にはビルドをエラーにする
ようにしないといけません。

そのために、今までの各種チェックタスクで
 ・エラーを検知しても処理を継続する
 ・エラーを検知した場合のみ、プロパティをセットする
というオプションを指定していました。
処理の継続はチェック処理のタスク内で完結していますが、「何かしらエラーを検知した場合にはビルドをエラーにする」ために、プロパティがセットされていればAntをエラー終了させる処理を追加します。

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最初の「echoproperites」タスクは、ビルドログファイルにエラーを検知したかどうかを簡単に出力するために入れています。「*.failed」が存在した場合、こんな感じで出力されます。

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最初の2行はヘッダ部、残り3行がプロパティ名とセット内容になります。
全て正常であれば、ヘッダ部しか出力されません。

次の「condition」タスクで、Antをエラー終了させるかどうか判定しています。
この場合、junit.failed/findbugs.error.failed/findbugs.warnings.failed/findbugs.warnings.failedのどれかがセットされていれば、metrics.failedをセットすることにしています。
最後に、「fail」タスクでmetrics.failedがセットされていればAntをエラー終了させています。
今回は、この後にJarファイル作成(make-jar)を動かすようにしていますので、エラーがあったときにはJarファイルを作成しません。

残りはJarファイル作成部分です。

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特別なことはしていません。
・出力先をBinaries配下に指定し、TFSのビルド画面にある「格納フォルダを開く」から参照できるようにする
・マニフェストファイルに、ビルド番号をセットする
 こんな感じでセットされます。

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長々と書きましたが、TFS+Javaでのビルド自動化の基礎はこんな感じかなと思ってます。

気が付いた方がいらっしゃるかもしれませんが、今回の内容ではBuild Extensionsを追加するだけでTFS側に対する特別な設定/定義ファイルの変更ありません。
フォルダ構成に気を付ければ、Antを作成するだけでTFSでもこれだけできるということです。
なお、TFSのビルド定義からAntのターゲットを指定したいという方は「TFSでのJavaビルド環境作成:AntのTarget指定方法」を参考にしてみてください。

最後ですが、「VS2012 Premium/Ultimate+TFS 2012」だとちょっとした設定だけでこれだけのことができるので、どれだけ強力な環境かということも思い知りました。
(ようは.NETで開発したい orz)

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