開発環境を全てクラウドで! その2

開発環境を全てクラウドで! その1」の続きです。

9.デスクトップクラウド上にTFS(Serverの方です)をインストールします
  これ、結構鬼門でした。
  SkyDrive経由でISOイメージを展開すればいいかなと思ってましたが、ブラウザからは300MB/Windows ストアアプリからは100MBの制約があり、1.2GBぐらいあるTFSのISOイメージはアップロードできませんでした。
  とりあえず、今回はデスクトップアプリのSkyDriveクライアントを使って上げてみました。
  ※「お名前.com デスクトップクラウド for Windowsアプリ」環境にソフトをインストールするのは問題ないとのことでした。

10.ビルドサービスを構築します
   構築方法については、「Team Foundation Serviceのビルド環境をローカルに構築する」を参考にしてみてください。

11.ビルド定義を作成します
  Visual Studioからビルド定義を作成します。
  変更点は、ビルドコントローラーをデスクトップクラウドマシンに変更することと、ビルド出力をソース管理フォルダにすることです。

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12.ビルドを実行します
   しばらくすると、ビルドが正常に完了するはずです。

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こんな感じで、開発に関するすべての環境がクラウド上で構築できてしまいました。
今回はWindowsストアアプリで試してみましたが、Javaなどの.NET以外の開発環境も構築できると思います。
凄いことになってます!!

※現時点でTFServiceのBuildサービスがまだPreviewであることと、価格が未定なため、今後この環境が構築できない/有償となる可能性があります。実際に構築される際にはマイクロソフト/GMOインターネット株式会社様に確認してください。

開発環境を全てクラウドで! その1

先日、クラウド上でTeam Foundation Serviceが正式稼働したばっかりですが、開発環境でもう一つクラウド上で稼働しているサービスがあります。
「お名前.com」で有名なGMOインターネット株式会社様から「お名前.com デスクトップクラウド for Windowsアプリ」が提供されています。
これはクラウド上でVisual Studio 2012環境が提供されるサービスで、ローカルにWindows 8がなくてもWindows Storeアプリなどを開発できるとというものです。

・・・となると、「開発環境を全てクラウド上で構築できるのでは?」と思い、ちょっと構築してみました。
※ブログ掲載については、GMOインターネット株式会社様に快諾頂きました。ありがとうございます。

1.TFService上にアカウントを登録しておきます。
2.「お名前.com デスクトップクラウド for Windowsアプリ」に申し込みをします。
  通常、10分から2時間ぐらいでアカウントが作成されるようです。
  今回は14日間無償トライアルで申し込みしました。
3.手続きが完了すると設定完了メールが送付されますので接続してみます。
  RDPクライアント/ブラウザの両方で接続できます。
4.ちゃんと接続できたら、Visual Studio 2012を起動し、Windowsストアアプリプロジェクトを作成します。ビルド/デバッグ実行ができることを確認します。
5.ブラウザでTFServiceに接続し、プロジェクトを作成します。
  ここでは「CloudDevEnv1」を作成します。



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6.Visual Studio 2012のチームエクスプローラーから、TFServiceに接続します。
  ローカルサーバとの違いは、続先サーバの名前に「https://~.visualstudio.com」と指定することぐらいです。

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7.TFService上に作成したチームプロジェクトに、4.で作成したプロジェクトを追加します。

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8.追加したプロジェクトをチェックインします。



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長くなったので、分割します。

Team Foundation Service 正式稼働!

11/1、ついにTeam Foundation Serviceが正式稼働しました。
(これのおかげで少し寝不足ですw)

URLも「~.tfspreview.com」から「~.visualstudio.com」に変更されていますが、今までtfspreview.comで作成されたプロジェクトはそのままvisualstudio.comに移行されています。

11/1現在では以下の内容で稼働しているみたいです。(英語ちゃんと読めません><)
○今は無償プランのみ。
 ・5ユーザまで
 ・作成プロジェクト数制限なし
 ・バージョン管理
 ・作業項目管理
 ・アジャイルプランニングツール
  プロダクトバックログリストとかタスクボードとか
 ・フィードバック管理
 ・ビルド(Preview)
 追加プランと価格は2013年まで待ってw
○6人以上で使いたいときは?
 →今だけは使える。2013年には有償プランへの移行ガイダンス出すよ
○今は誰でも無償だけど、MSDNサブスクリプション持ってれば、2013年以降も無償で使える。
○接続できるのは?
 Visual Studio 2010/2012
  Visual Studio Express 2012 for Windows 8/Windows Desktop/Windows Phone 8/Web
 Visual Studio Team Explorer Everywhere 2012
 Xcode+Git-TF
 →何でも使えるw
○ビルドは課金される?
 →今はプレビューだから無償。将来的には月単位でビルドした量に応じて課金される。
  (追加料金対応可能)

ほんのちょっとだけですが、さわってみました。
・ブラウザで、タスクボードを使って作業項目を操作。

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「サンプルプロジェクト作成」という作業項目を"PROPOSED"(提案)から"ACTIVE"にドラッグしている最中です。こんな操作がブラウザでできるのがいいですね。

・Eclipseからアクセス

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Eclipse(+Team Explorer Everywhere 2012)からもアクセスできてます。

ちょっとだけ引っかかったこと。
・プロジェクトコレクションの"Project Collection Valid Users"(一般ユーザグループ?)にユーザが追加できない
 
 管理者グループである"Project Collection Administrators"にはユーザ追加できるのですが、"Project Collection Valid Users"に対してユーザ追加しようとすると、

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 と怒られてしまいます。
 (プロジェクト別のユーザ追加は問題ないです)

・1ユーザで1つだけサイトのオーナーになれる。複数のオーナーを兼任することはできない
 
 ユーザAでサイトを作成する→オーナーをユーザAからユーザBに変更する→ユーザBでサインインする→サイト作ってくれと言われるので作ってみる→エラーになる

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 サイト作成時のエラー。
 オーナー変更がすぐに反映されないっぽいので、それが問題かもしれませんが。

TFServiceはちょくちょく改善されてますので、これからも目が離せません。